ヴィンテージミックス 若手バイヤーの提案するコスチュームジュエリー

Posted on by narita

どうもこんにちは!ワーズアンドアーツの成田です。

さて、今日は若手のバイヤーの中でも特に注目されているmelting potの稲田梨沙さんを紹介したいと思います。

その前に少し前置きを、

コスチュームジュエリーという言葉を知っていますか?

コスチュームジュエリーとは、

1930年代以降に生まれた、貴金属、宝石類を使わないイミテーション素材のジュエリーの総称です。

それまでのジュエリーと違ってベークライトなどの樹脂やガラス、陶器などさまざま素材を素材を使用していたことで、デザインが自由になり大ぶりなものやカラフルなものが作られました。

コスチュームジュエリーは貴金属素材のジュエリーと比べると比較的安価だったことや、元ファインジュエリーのデザイナーや工房がより良いものを作ろうと参入して活躍したこともあり、一般の女性からハリウッド女優まで多くの女性に受け入れられました。

日本では東京都目黒区祐天寺にあるアクセサリーミュージアムで素晴らしい作品たちを系統立ててみることができます。
アクセサリーミュージアム

稲田さんは海外のコスチュームジュエリーを紹介するバイヤーです。
日本の女性にシックなコスチュームジュエリーを楽しんで欲しいと思って活躍している方なんです。

ところでみなさん、

ヴィンテージミックスという言葉を知っていますか?

簡単に言えば「古着と新品の洋服を合わせて着こなす!」ということなんです。

一昨年くらいから僕のお店にも様々な年代の古着を着こなしている若い人が増えました。
もちろん古着を愛する人は昔からいるんですけど、いままでとはちょっと違った合わせ方ですね。

僕の周りではオーバーサイズやビッグシルエットが流行したこともあって、ゆったりとしたサイジングで着こなすの人が多かったように思います。

新品の服でもコルセットも流行りましたし、レーシーなトップスも可愛いのですがこのあたりは手仕事、ヴィンテージ感、そういう流れなのかなと思います。

モードと古着ってそんなに相性が良くなかったはずなんですけど、いつの間にかそのあたりをミックスするのもかっこいいって感じになっています。

ファストなものを交えてもチープにならないよう賢くおしゃれするっていうのがスマートに感じるのかな。面白いですね。

こうしたことは洋服では割と進んでいることなのですが、同じヴィンテージでもコスチュームジュエリーというジャンルについてはその魅力が十分伝わっているかというと疑問です。

そういったこともあり稲田さんはジュエリーもミックスしてもらいたいと考え、精力的にその魅力を伝えるようにコラムなども書いています。


ちょうど2017年7月号の「装苑」に稲田さんの記事が掲載されています。

またヴィンテージミックスに関しては、VOUGE VIDEOSに参考になる動画がありますのでどうぞ。
高畑充希×ヴィンテージミックス

melting pot 稲田梨沙さんってどんな人?

名古屋市出身の彼女はイギリスに留学中に現地のヴィンテージのコスチュームジュエリーのコレクター、ディーラーと知り合ったことにより、海外のコスチュームジュエリーを日本に持ち帰るバイヤーとして活動することになりました。

もともと経験のない人がバイヤーになるって考えただけでも大変そうですが、困難よりも興味が上回り、何度も足を運び、少しずつ買い付けの量を増やして現在に至ります。

ヴィンテージを扱うということは人との繋がりを作ることなんです。
信用できる人から手に入れたものをお客様に繋ぐ、それがバイヤーの役目。

例えばお客さんがヴィンテージのものを買うとき、ショップやバイヤーを信頼して買うと思いますが、バイヤーも信頼できるディーラーと取引をします。

何度も買い付けをするうちに信頼されて行き、また良いものを取引できるようになるんです。同じものを愛する者同士で分かりあっていくんですね。

それだけではなく海外の文献を読んでそれぞれのデザイナーの作品を勉強しています。
日本語の書籍には細かい解説があるものは少なく、情報がないんですね。

彼女は素材やデザインを見ただけで製作年代やデザイナーもほぼ理解できるといいます。
それで得た作品にまつわる背景を伝えてくれるのです。

彼女が他のヴィンテージバイヤーと違う点って?

いくつかありますが、僕が彼女が素敵だなと思う点を書きますね。

モードな洋服が大好きで、コスチュームジュエリーをコーディネートしている。

ご自身が洋服が好き、モードな服が好きなのですがそれに合わせて日常的にコスチュームジュエリーを着用しています。ミニマムなジュエリーが多い日本の市場の中では異色とも言えるコスチュームジュエリーとのコーディネート。

お話してみると分かりますがとっても熱い人です。

バイヤー本人が伝えたいと云う気持ちがあるのでその熱量がお客さんにも伝わるんでしょうね。

コスチュームジュエリーのバイヤーの中ではかなり若い

コスチュームジュエリーを付けている人は年配の方が多いです。
逆に若い世代の知名度は低く、世界的にコレクターも多いハスケルやトリファリなどのものも、若い人にはまだまだ浸透していません。だからこそ同年代の人にも持って付けて欲しいと云う彼女の気持ちと行動が大事なんです。一部の方だけのものではなく多くの人に愛して欲しいと考えているんです。

セレクトショップで主に展開をしている

青山のコムデギャルソン、原宿のインターナショナルギャラリービームス、愛知県豊橋市のアナログなど、ファッションを標榜するショップばかりです。

ヴィンテージものが大好きな方だけではなく、ファッションの視点で見て着けていただくことを提案しているんです。

いくら古くて価値があると言っても現代のファッションと合わせてもらわなくては成立しないって考えているということなんです。

今回は彼女のアトリエにお邪魔してきましたので少し写真でご紹介します。

こちらは稲田さん秘蔵の「エルザ スキャパレリ」のネックレス。

スキャパレリはシャネルと同時代に活躍したファッションデザイナーです。
蠱惑的なカラーの陶器が手作業で着色されています。

こんなアイテムを「使えるコスチュームジュエリー」として着けこなしたら格好いいでしょうね。

 

スキャパレリとシュルレアリズム。アトリエのコーディネートも完璧です。

アートとファッションについての見識がある方のセレクトしたアイテムを見てみたいと思いませんか?

 

melting potのコスチュームジュエリーはジェイアール名古屋タカシマヤ店でも2017年12月頃に展開して頂く予定です。
僕も楽しみにしています。

ではまた。

melting pot オフィシャルサイト
http://meltingpot-shop.com

新店舗 Fuligoshed 名古屋タカシマヤ店
https://www.instagram.com/fuligoshed_takashimaya/

Fuligo
http://fuligo.com/

Fuligoshed
http://www.fuligo-shed.com/

アクセサリージュエリー通販サイト
http://www.fuligo.jp

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