水木先生の訃報に寄せて
Posted on by narita
水木しげる先生が亡くなりました。
これは高校時代の朝の通学中に尾崎豊が死んだぞと級友から聞かされた時と同じくらいの驚きでして。
まだ死ぬはずがない(その時期ではない)人が亡くなった。という驚愕。
ただこれってやっぱり怪物だったということですよね。
死ぬはずがないと思われるくらい生命力に満ちた方ですから。
鬼太郎や悪魔くんはもちろん読みましたが、僕のお気に入りはこの縄文少年ヨギでした。
ムシャムシャとナマコを食べるシーンがなぜか幼心に残りました。
独特の幻想的な空間と言語感覚にやられましたね。
戦地ラバウルでの原住民との生活が反映されているというこの作品。
殺しても死なないようなパワフルなキャラクターばかり出てきます。
水木先生みたいにマラリアで死にかけ、片手を失ってさらに生きた人ってこんなヌルい世の中なんでもできるんじゃないかと思いますよね。
一代で一宮の喫茶店を不動の全国チェーンにしたCoCo壱番屋の宗次社長は貧乏すぎてその辺の草を食べていたらしいですからね。
これは勝てないわと。
やっぱり僕らはヌルいんでしょうね。
最近、紀里谷和明監督が学生をアジっている記事を読みました。
http://logmi.jp/103328
日本の若者よ、今がチャンスです。何故なら周りの人間が皆ぬるいから。皆ぬるいから、今そこで目を開いて「やろう」と思って必死になって命かけて何でもできると思う。特にこの国では。ぬる過ぎるし仕事をしない。大人たちが仕事をしない。
僕は若者ではないけれど、この国はヌルいなと強く思う。
本気でやらなければ行けないことに本当に向かって行っている人は数少ない。
もう足元まで危機が及んでいるのに気づいていない。
現状が当たり前、守ってもらうことが当たり前だと思っている。
個々の人間がしっかり目標に向かって動かないとそりゃ良くはならないわと思います。
失敬。でも本当のことだから。
とにかく水木先生お疲れさまでした。