萩と長門  Japan Traditional Crafts Week 2015

Posted on by narita

5月にキックオフミーティングを終えたJapan Traditional Crafts Week 2015。

名古屋からは10店舗が参加することになり、リアルスタイルの鶴田社長よりお誘いを頂いたご縁で私共Fuligoshedも名乗りを上げることになりました。早速6月にはそれぞれ提携する伝統工芸の産地が決まり、「萩焼」のうつわをご紹介するために山口県の萩市と長門市を訪ねました。

目指す工房は萩市の隣り長門市に位置しており、名古屋からは半日以上かかる行程上、泊まりでの視察となりました。

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うっそうと繁る森の中に工房はあります。

萩市と隣り合う長門市は東西に長く平地が少ない地形。海の香りがする場所から5分とは走らずにこの山深い場所に辿り着きます。

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「萩焼」伝統工芸師の小川浩延さん

小川さんは山口の方だと思っていましたが、大阪出身で関西弁の気さくな方です。
陶器のことも土地のことも右も左も分からない私にとても親切にして頂きました。

もう20年ほど前からこちらに拠点を移して陶芸に精を出されています。

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工房の心臓部のような窯の佇まい。もの言わず働くものの美しさがありますね。

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小川さんが自ら改装している工房内を見せて頂き、釉薬のかけ方や土の選定など色々とレクチャーを受けます。

陶芸とはひとつには化学反応です。かける前にはまったく違う色の釉薬を、窯での変化をコントロールすることによって自分の仕上がりになるように近づけて行く。小川さんの白い萩焼は熱で割れることを考えて釉薬をかけています。

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淡いらくだ色をした萩焼のうつわは緩い土と低い温度で焼くため、他の陶器と比べ柔らかく、ややもろさがあります。

だからこそ、そこに貫入(ひびわれ)が入り、色が染み込み育って行き、お酒の色やお茶の色が枯れた味わいに変わって行きます。茶人に愛され、酒器として楽しまれ、何年も使った萩焼はこの味わいが格別だそうです。

ただ、御用窯として藩主から守られてきた萩焼は、その後はおもに萩市へ来訪する人向けのみやげものとしての需要が多かったため、それに頼りすぎて外へ出て行く機会を失ったと考える方もいます。今は大河ドラマ「花燃ゆ」の影響で、観光客が戻って来ているとお話しされていました。今は個の時代だからこそ、作家でも、大きな窯元でも、同じく顔が見えるもの作りやプロモーションが効果を発揮すると思います。

今回は店頭で萩焼の器を販売しますが、手に取ってその形が手になじむのが萩焼の真骨頂ということで日本酒の試飲を行うことも決定しています。

会期は2015年10月23日からスタートします。
動画もご覧下さい。

JTCW公式サイト
http://jtcw.jp

 

僕のお店のウェブサイトです。

興味のある方はどうぞ。

Fuligo
http://fuligo.com

Fuligoshed
http://www.fuligo-shed.com

 

 

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