ジュエリー制作において現代的な価値観を取り入れること。

Posted on by narita

This photo of jewelry was designed by sayahibino

 

指輪をしない。という人がいる。

ネックレスをしない。という人がいる。

ジュエリーをする意味って何だろう。このwhat is jewelry weblog はそんなことを考えるためのブログです。

現代的な価値観とは?

身につける意味を見つけるということは、現代的な価値観に合っているということが不可欠です。消費者は知らずにその時代の空気を読み取り判断を下しているからです。

そのことを汲み取り、デザインや見せ方を提案することで興味を持ってもらうことが私たちには必要なことだと強く感じています。

現代におけるジュエリー制作について、念頭に置くべきふたつの大事な価値観があるように思います。

それは、「ストレスフリーである」ということと「カスタマイズ性がある」ということです。
それぞれ考察したいと思います。

1)ストレスフリーである

これは身体性を重んじ、無理をせずにできるだけ楽にしていたいという傾向です。
ファッションで言えばハイヒールを選ばずにスニーカーを履くとか、
タイトなスキニーボトムスではなくて体を締め付けないゆったりとしたシルエット、例えばワイドパンツが選ばれるとか、
できるだけ快適に健康を意識したヨガウェアが流行するのもそうです。

短めのチョーカーをせずにゆったりめのロングのネックレスをしたい。
もしくは身に付けたくない、ということも言えると思います。

ピアスを開けたくない、体に負担を与えたくないということも同じく言えると思います。
これらを踏まえた上でのデザイン。もしくはそれらの身体性を超える魅力を感じさせるデザイン。

そういった人々のニーズに近づいたマインドでものを制作するということが一つ大事な部分になってきます。

2)カスタマイズ性がある

これはユーザーが自分でデザインを選べること、素材を選べることです。
数ある中から選べるセミオーダーや一からデザインを構築して作り上げるフルオーダー。
ジュエリーCADの普及によってより簡便にデザインを提供できるようになった今ではそれぞれの消費者に応じたデザインをより早く、リーズナブルに提供ができるようになってきました。

一般のユーザーの方にはそこまでイメージできる想像性がないことと、生産については細かい磨きや、石留めを機械でやることについての難しさがあるため作りのオートメーション化には難しい部分はあると思います。なにより車や洋服のような市場規模がありませんのでそこまで急激には発展できないだろうと僕は思っています。

カスタマイズできるということは基本を知る必要があり、これはデザイナーのイマジネーションを発展させるためのベースとなります。

どちらにしても上記の2つはこれからのデザイナーにとって、クリアしていかなければならない部分だと思います。

 これからのジュエリーに求められるもの。

それは、1つは作り手と身につける人の距離を縮めることだと思います。
よりパーソナルな志向に合わせて物を提供すること。
一番良いのはかかりつけの医者と一緒で、信頼できるお店やデザイナーとして認識されることです。

ただそれだけではいけません。
必要なのは、作り手からの(ユーザーにとって)新しい提案です。

ジュエリーは歴史の上に成り立っていますので、そこまで奇抜なものは急には出てきません。金、銀、プラチナ、宝石を含むカラーストーン、真珠、珊瑚など使えるものも限られている。

その限られた中でアート性のあるもの、心に残るものを生み出していく。

伝統的な価値観を踏まえた上で、現代のニーズに合ったデザインが生まれていくことを期待しています。

 

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